2021.04

2021.04

人と人をつなぎ、街と街をつなぐことで 新しい横浜の街づくりの推進力になる。

NPO法人HamaBridge濱橋会 理事長
大島 重信 氏

大島 重信

Profile

昭和47年8月20日生まれ。48歳。横浜市中区元町出身。元町幼稚園、小学校から大学まで関東学院で学ぶ。勤務先は、家業で洋裁や手芸の材料を販売する(株)大島屋商店の3代目。石川商店(協)の青年部立ち上げからまちづくりに関わり、2005年、32歳で理事長に就任、現在に至る。石川町まちづくり委員会会長、(一社)横浜まちクリエイティブ理事長、石川町連合商店街代表、商店街振興組合元町クラフトマンシップ・ストリート街づくり委員長、小学校同窓会幹事長、石川町1丁目町内会副会長を務める。趣味は、釣り・キャンプ。スポーツはスキー。

まず濱橋会とはどのような団体かご紹介ください。 

私たち濱橋会は2 0 1 3 年に発足し、今年で9年目の活動に入っています。
一言でいうと横浜のなかの「人と人をつなぎ、街と街をつなぐ」ことを目的とした団体です。横浜にはさまざまな団体が、それぞれの想いをもって活動していますが、近隣同士のネットワークが弱いという危機感がありました。
そこで吉田町「登良屋」の荒井浩さん、日ノ出町「小林紙工」の小林直樹さんらが中心となり、将来横浜を担っていく若い人たちのつながりをつくっていこうと濱橋会を立ち上げました。関内、関外を中心に交流を深めて、意思の疎通がはかれるネットワークを作りたいと考えたのです。

大島理事長も設立当初よりのメンバーとして活動されてきたのですか。

はい。まず日ノ出町は大岡川の活性化に取り組んでおり、運河に桜桟橋と横浜日ノ出桟橋をつくったり、川を活用した活動に積極的でした。吉田町も大岡川に面し、また私の地元の石川町は大岡川水系の中村川があります。
3つの街の共通項として川がありました。私自身、運河には街の活性化を推進していくポテンシャルがあると考えていましたから、声をかけていただきぜひ参加したいと思いました。

なるほど。では濱橋会がどんな活動に取り組んでいるか具体的に紹介してください。

まず「よこはま運河チャレンジ」ですね。2013年から取り組んでいるものでこれまで「横浜運河パレード」として開催してきたものを引き継いでいます。
大岡川、中村川、堀川に囲まれた関内関外の地域同士が運河によってつながるイベントです。船団パレードのほか地域の取り組みをつなぐ催し、さらには運河の有効利用を検証する実証実験などにも取り組んでいます。

昨年も大変な中、開催しましたね。

準備にも多くの時間を要しますので、コロナ禍において一度は中止にしようと思いました。しかしこれまでの活動を今後につなげていきたいという気持ちもあったので制限もあるなか「できることをやろう」ということになりました。
運河を活用した水上交通と災害時を想定した輸送訓練、運河伝承のサインボード設置とスタンプラリー、各団体と連携した清掃活動などを行いました。これらを新しい生活様式に対応したモバイルチケットを使用した予約販売、ユーチューブの動画配信などを取り入れて開催したのです。

多くのイベントが中止に追い込まれていくなかで開催にはご苦労も多かったでしょう。

積極的な集客行為は自粛せざるを得ない状況でしたが、原点である「運河のある日常」に立ち返ることで、なぜ運河の活用が必要か改めて考えるきっかけにしたいという思いもありました。
準備期間はわずか3カ月でしたが、多方面からのご協力も得て無事に終えられ、大きな反響もいただきました。

そうでしたか。さて話を戻しまして活動の紹介の続きをお願いします。

運河の環境問題にも取り組んでいます。年間通して清掃活動を行っており、水上、陸上のクリーン化に取り組んでいます。
また2017年からは大岡川の源流域から河口域の6カ所のポイントで水質データを採取・分析し、定点、定期観測を続け、よりきれいな水質を目指す指針にしています。歴史勉強会も一つで、350年以上前に中区と南区にわたってつくられた「吉田新田」をはじめこのエリアの歴史を学ぶことで自分たちの現在を見つめなおしていきます。
さらに防災活動にも力を入れています。災害時に建物の倒壊や地盤の沈下などで陸路が寸断された場合を想定して、運河を使った緊急物資輸送、傷病者輸送などを行っています。
たとえば昨年の1月にはみなと赤十字病院、中消防署と連携して、日ノ出町から負傷者を病院へ搬送する実験を行うなど、地域機関と連携し防災意識を高め、いざというときにスムーズな対応がとれる防災企画を実施しています。
こうした取り組みの集大成として年に1回の「よこはま運河チャレンジ」が位置付けられます。

かなり幅広い活動に取り組んでいますね。
ところで大島理事長は、理事長としては2代目になるのですね。

ええ、初代の荒井理事長の後を継いで、今年3年目になります。
私としては濱橋会の発足時から関わってきて、私がひとつのクッションとなって次の若い世代にバトンを渡そうと思って引き受けました。当会はそもそも、若い人材を集め、育て、地域ネットワークをつくるという目的がありますから、52歳を区切りに引退するという内輪での「お約束」もあります。私は48歳ですから、次のことも考えないといけません。

今後、濱橋会の活動をどのように展開していきますか。

こういう時代だからこそ私たちの活動が重要だと思っています。今こそ「つながり」が必要です。去年の「よこはま運河チャレンジ」でも新しい生活様式に対応しながら、できることをやっていく方針にしましたが、今もコロナ禍においてできることに取り組んでいます。
たとえば「街で使えるAED」もその一つ。AEDは今、設置場所が増えているはずですが、意外にどこにあるか知らない人が多い。この機会に街で使えるAEDを調査して、日常的にあるいはイベントなどにおいて、誰もが使えるようなベースをつくっておこうとか、そういったことに取り組んでいます。
また今はなかなか会員同士会えませんが、月一回の全体会議もオンラインで活発に意見交換しています。 

前向きな姿勢で活動されていますね。先ほど52歳で勇退という話がありましたが、あと4年の活動として、どのように次代にバトンを渡したいと考えていますか。

発足時から8年の活動を通してヨコのつながりもある程度できてきたと思います。しかし、さらに連携を深める体制をつくって次代に託したいという想いはあります。今、各町の主だった方に参加してもらっていますが、それぞれ仕事があり、町内、商店街の活動にも取り組むなか、時間的にも皆さんとても大変です。そういった制約があるなかでも集まり、情報交換する機会をつくり、周りのことにも目を向けようという気運を盛り上げて、点が線になり面になっていくような流れをつくっていきたいですね。
またもうひとつは石川町の桟橋づくりの推進です。現在、県や市と協議を進めていますが、4年で工事に着工し、運営が見通せるところまでもっていけたら理想です。もちろんそれを濱橋会の活動と連携させれば運河の活用もさらに広げていけますから。

本誌は多くの地元企業の皆さんが読者ですが、濱橋会のアピールなどほかにありますか。

私たちの活動の資金源は基本的にメンバーの会費が主たるものです。
お話させていただいた通り、活動内容は公共性の高い取り組みなので、ご賛同いただけるのであればぜひお声がけください。
5年、10年先、もっと地域や行政などと協働しダイナミックな取り組みを推進していくために強固な体制基盤づくりも大きなテーマなのです。

税経研修センターにて(1月26日取材)
インタビュアー広報委員 福井

2021.03

日本青年会議所は、自立した地域、多様性をもった地域の創造を支援する団体でありたい。
大島 重信

日本青年会議所 会頭
野並 晃 氏

2021.05

「文体」の歴史を受け継ぎ、新たに「人」と「まち」と「文化」をつなぐ施設へ。
大島 重信

横浜武道館 館長
大山 圭子 氏

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