2024.10

2024.10

自然共生社会の実現に向けて、 先進的な「緑の取組」で貢献します

公益財団法人横浜市緑の協会 理事長




橋本 健 氏

橋本  健

Profile

出身:東京都大田区。鎌倉市在住。千葉大学卒業後、昭和57年 横浜市役所緑政局入庁。公園緑地部長、みどりアップ推進担当理事を歴任し、令和5年より、公益財団法人横浜市緑の協会理事長に就任。令和6年6月、第46回北村賞受賞。

横浜市緑の協会についてご紹介ください。

1976年、横浜市と協力して公園の維持管理を行うためにつくられた任意団体「横浜市公園協会」がその前身で、1984年に「よこはま緑の街づくり基金」の設置を経て、2012年に「公益財団法人横浜市緑の協会」になり現在に至ります。

事業の柱は大きく三つあり、一つは緑化推進事業として「よこはま緑の街づくり基金」の運用益を活用し、市民協働によって民有地の緑化を推進しています。また市内に約740ある緑化推進団体とともに緑あふれる街づくりに取り組んでいます。
次に公園事業としては、指定管理者として市内16公園の管理運営を行っています。歴史・文化的な魅力をもった公園、植物の専門性が必要な公園、海の公園などを、安全で安心して利用いただくとともに、協会の職員が知恵を絞って各施設の特性を活かした催事などを開催し、市民の皆さまに楽しんでいただいています。たとえば山手西洋館では昨年「花と器のハーモニー」事業で「七大流派のお家元によるいけばなと世界各国の食器の競演」を実現し、9万5千人もの方々に来館いただきました。今年は「Rediscovery 世界のアーチストと日本の器」を開催し好評いただきました。

最後に動物園事業としては、よこはま動物園ズーラシア、野毛山動物園、金沢動物園の3園の管理運営を行っています。動物園にはレクリエーション、環境教育、調査研究、種の保存という4つの役割がありますが、緑の協会では3つの園の特徴を活かしながら運営にあたっています。

理事長は横浜市で長く緑行政に携わってこられたそうですね。また今年は、一般社団法人 日本公園緑地協会から第43回「北村賞」を受賞されました。

はい、40年間、緑行政一筋というかたちで携わり、色々な仕事に関わってきましたが、「横浜みどりアップ計画」の策定と「横浜みどり税」の導入や、日産スタジアムの建設などが特に印象に残っています。また、2017年全国都市緑化よこはまフェアの実施から今に続くガーデンネックレス横浜にも取り組ませていただきました。緑の協会で、これまでの経験を活かして仕事ができることは本当に幸せなことだと思っています。
北村賞受賞は、公園緑地分野での貢献を評価していただき、大変、名誉なことと受け止めています。これまでさまざまな場面で関わってきた多くの関係者の皆さま、上司や職員の多大な協力とご指導、ご鞭撻のおかげです。微力ながら少しでも恩返しできるよう努力していきたいと思っています。

理事長としてどのようなことに取り組んでいこうと考えていますか。

私は、理事長就任時に、3つのビジョンを掲げました。
一つめは、近年世界で注目されているネイチャーポジティブ、自然共生社会の実現を目指すというものです。世界では脱炭素化の取組に加えて注目されている取組で、具体的な施策としてネイチャーベースドソリューション(自然に根差した解決策)があります。その内容は自然保全、自然回復といった方向性なのですが、これは2009年から企業と市民の皆さまにご負担いただいている「横浜みどり税」を財源とした「横浜みどりアップ計画」とほぼ同様です。
横浜市は世界の潮流に先んじて緑の施策に取り組んできたと言えます。引き続き横浜市とともに先進的な緑豊かなまちづくりに取り組んでいきたいと考えています。

GREEN×EXPO 2027(国際園芸博覧会)が3年後に控えています。

そうですね、二つめのビジョンはまさにこの博覧会です。博覧会のチェアパーソンの涌井先生は、地球環境危機のなかで自然と共生した社会の実現に向けた、転換期における新しい博覧会であるとおっしゃっていて、私もすごく共感しています。
アプローチは二つあって、先ほど申し上げた科学技術で脱炭素を目指すものと、自然と共生した生活に変えていくことで、それは緑の協会が今まで行ってきた緑化や公園の管理運営といったものの延長線上にあるものだと思います。また、その変革エンジンは市民であり、市民協働や企業連携を活動の特徴としている緑の協会が、そういう姿を率先して見せられないかと考えています。
監督局である横浜市みどり環境局と一緒になって相談しながら取り組んでいきたいと思います。
 横浜市としては、かつて全国都市緑化よこはまフェアの大成功があり、ガーデンネックレス横浜に引き継がれて、その先にあるのが国際園芸博覧会という位置付けで、ホップステップジャンプといったところでしょう。しかし、ガーデンシティ横浜の推進では、博覧会も一つの通過点であると考えられます。そこで生まれる技術や人のつながり、企業の皆様との連携といったものが横浜市全体に広がり、さらにその取組が評価され、世界へアピールできるように広がっていくことが理想です。

残りのもう一つのビジョンをお願いします。

様々な社会課題が複雑化しているなか、現在、公益法人法の改正が進められています。これは国や行政だけでは対応できない問題に対して、行政と市民、企業の間をとりもつ役割を公益法人が担って、解決していくことを目指しているものです。緑行政の分野でもまさにこれまで緑の協会がやってきたことなので、これからも緑の魅力と力で、多様化する社会問題に柔軟に対応できないか活動の場を広げていきたいと考えています。
また、一方で企業の皆様は自然環境の保全や負荷軽減、生物多様性に対してどのように取り組んでいるのか、率先して発信していく姿勢が求められています。TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)というかたちで企業レポートとして公表し、その評価によるESG投資(環境、社会、ガバナンス)を呼び込むことも広がりを見せています。選択肢の一つに、緑の協会の活動にご賛同、ご支援いただくことで、TNFDでの連携を図り、企業として将来性を高めていくことにつながることもアピールしておきたいです。

最後に抱負や法人会員へのメッセージをお願いします。

自然環境保全や生物多様性といった世界の潮流のなか緑の協会が実行できること、期待されていることはかなり大きいと思っています。また、良いチャンスであると捉えていますので、横浜市と一緒になって、多くの方々と連携し、この分野における先進のあり方をかたちにしていきたいと思います。市民の皆さまも参加意欲を強くお持ちになっていただいているので、一緒に実現できたらと思います。

法人会員の皆さまには、当協会の取組にご理解をいただき、ぜひご支援、ご協力を賜ればと思います。それを国際園芸博覧会にもつなげ、さらに花と緑のあふれる魅力ある横浜の街づくりに活かしていきたいと思っています。

公益財団法人横浜市緑の協会にて(7月25日取材)




インタビュアー福井

2024.08

「横浜BUNTAIができて街が変わった」、 そう言われるような取り組みを展開していきます。
橋本  健

横浜BUNTAI 館長



浅原 誠治 氏

2024.11

厳しい環境のなか中小企業の皆さまの 「頼れる身近なパートナー」になります
橋本  健

横浜市信用保証協会 会長




横山 日出夫 氏

  • 株式会社キタムラ
  • 株式会社江戸清
  • 株式会社崎陽軒
  • 横浜中法人会 インターネット・セミナー
  • e-Tax 国税電子申告・納税システム
  • 公益財団法人 全国法人会総連合 企業の税務コンプライアンス向上のための自主点検チェックシート・ガイドブック
  • 公益財団法人 全国法人会総連合 新型コロナウイルスに関する対策
  • 国税庁からのお知らせ
  • J-Net21
  • 公益財団法人 全国法人会総連合
  • 国税庁 年末調整
  • 国税庁 年末調整手続の電子化
  • 定額減税 特設サイト
Top